4日目の朝が来た。
例によって、部屋のチャイムが鳴って、ドア横のテーブルに朝食が置かれている。
大・小の白いお皿を取って、部屋のテーブルに置いた。
3回目の朝食で、卵料理がオーバー・ハード・エッグになっている。
日本であまり見かけない、目玉焼きのできそこないが懐かしい。
30年前インドネシアに来た時、宿舎が、バンガローのような小屋のホテル生活だった。
そこで知り合ったアメリカ国籍の日本語の話せる年配の人から、色々教わった中の料理の1つがこれだった。
そこのホテルの朝食は、大まかなセットメニューを選び、卵料理だけは自分で好みを指定で来るシステムだった。
インドネシア語か英語で注文するのだが、スクランブルエッグかオムレツしか知らない私に卵料理の名前を教えてくれた。
目玉焼き料理全体をフライドエッグと言って、日本のように片面だけ焼く目玉焼きは、サニーサイドアップと言う。
両面焼いて、黄身が半熟の物をオーバー・イージー・エッグで、良く焼いたのをオーバー・ハード・エッグと教えてくれた。
当時、オーバー・ハード・エッグにトマトケチャップをかけて良く食べていた。
卵料理は、火を通した方が良いよとその人が言っていた。
見た目が、30年前と全く同じだ。見た目が、悪いのも同じ。
目玉焼きをひっくり返した、だけの料理なので、この形以外に作る方が難しいと思うが、何か嬉しい。
トマトケチャップとサンバルソースをかけた。
本当は、卵にケチャップで、ポテトにサンバルソースをかけるつもりだった。
きちんと並べて写真を撮ると、赤色の色合いが少し違うのが分かる。
トマトケチャップの方が、少し赤色が強い。
インドネシアに入ってまだ外に出ていないが、小さなことは、あまり気にならなくなった。
インドネシアのKira-kira(キラキラ)「だいたい」の精神が少しづつ復活している気がする。
13時半過ぎに昼食が来た。く
テーブルに置く前に気が付いたが、またもや鶏料理が来た。
ジャガイモのガーリック炒めとオーロラソースの付いた野菜サラダがあったので、良かった。
野菜だけで、お腹の満腹感を出すために、1口30以上噛んでみた。
噛む回数が多いと何かいっぱい食べたような錯覚が、脳の中でしているような気がする。
メインデッシュを外しても十分な満足感がある。
ジャガイモの量が、多いから満足感があったのかもしれないが、とりあえず「食べた感」はあった。
また、よくわからないスープが付いている。
以前、見た目の悪いが美味しいスープがあったので、今回は容器を手で持って、一気に飲んでみた。
良かった。普通に美味しい。
果物は、メロンとスイカとパパイヤだった。
パパイヤの色が日本の柿そのものだと思った。
色も切った形もよく似ている。
大抵の果物は、美味しい。
昼食は、ベジタリアン料理になってしまった。
夜の8時半過ぎに、今日最後の晩御飯が来た。
初めて見る晩御飯の形式かも知れない。
白いお皿に、白色・チョコレート色・薄緑色の塊が3つとミックス野菜。
日本で、「晩御飯です。」これが出されると。
頭の中に??????????マークがいっぱいになりそう。
昼に食べるファーストフード的な雰囲気をかもし出している。
あくまでも、個人的な意見です。
取り合えずチョコレート色からせめて見る。
予想は、ビーフシチュー。
例える料理名が思いつかない無いが、ビーフと赤色パプリカが入ったこの料理の味は、美味しい。
ビーフシチューの味とは違うが、確実に美味しい料理だった。
皿に盛られた、大量のマッシュポテトに遭遇するのは、初めてかもしれない。
マッシュポテト自体食べるのは、何年ぶりだろうあまり食べる機会が無かった。
プラステックスプーンで、食べてみる。
意外と美味しい。塩味だけのシンプルな味付けだが、塩加減が絶妙にされている。
きちんとした立派なホテルの料理人が作るマッシュポテトを素人が評価するのは、失礼な話だったかもしれない。
見た目ビーフシチューとマッシュポテトの組み合わせで食べる料理は、お互いの良い所が組み合わさって、一段と美味しく感じられる。
結果、凄く美味しい料理だった。
緑色は、普通に美味しい豆のスープだった。
日本料理の見た目からの判断する考えが、まだ抜けていない。
ここは、インドネシア。
「郷に入れば、郷に従え」の精神がまだ出来ていない。反省すべきだった。